著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

「令和」への首相説明には平成を継承する視点が欠けている

公開日: 更新日:
4月1日、記者会見で談話を発表する安倍首相(C)共同通信社

 新元号は「令和」と決まった。万葉集から採ったという。これまでは漢籍から採るのが一般的だったのに、今回は初めて日本の古典からというのが典拠だというのである。どうあれいかにも安倍内閣らしいと言っていいだろう。

 安倍首相は、万葉集は天皇、貴族、防人、農民などの和歌が網羅されて…

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