新制度開始直前 前代未聞だった「全高長」の導入延期要請
政治の意向で導入され、今度も政治の意向で導入延期となった英語民間試験だが、導入ありきで強引に進めてきた結果、経済格差、地域格差の問題が解決できていなかったことが明白になってきた。それゆえ、延期を決めた萩生田文科相の「英断」だとヨイショする政権の御用コメンテーターがいたりする。当の文科相自身、導入延期決定後は「9月に文科大臣に就任して早々、これは止めた方がいいなと思った」と発言している。
しかし、9月11日の就任会見以来、記者からの質問に対して実施の方向で答え続け、10月8日には「当初の予定通り2020年度から導入することとします」と明言していた。「身の丈発言」を撤回して陳謝した同29日も、導入延期したらどうかとの問いに「ぜひ、これは予定通り実施をさせていただきたいと思っています」とはっきり答えていたではないか。
■文教族の抗議は「ガス抜き」