ゴーン逃亡犯から英雄へ…「レバノン大統領」誕生はあるか
待ち受けるのは天国か地獄か――。中東レバノンに逃亡した日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告。8日の記者会見で改めて身の潔白を主張するとみられているが、今後の身の振り方についても注目が集まっている。ナント、政界進出がウワサされている。
■レバノンでは英雄
「We Are All CARLOS GHOSN(我々は皆、カルロス・ゴーンだ)」――。ゴーン被告が電撃逮捕された直後のおととし12月、レバノンの首都ベイルートに、こんなスローガンとゴーン被告の顔写真を写した電光掲示板が立てられた。
レバノン出身のゴーン逮捕を受け、日本の司法制度への抗議やゴーン支持を表明するために設置されたものだという。
ゴーン被告はレバノン国内で成功者の象徴である。2017年にはゴーン被告の顔が印刷された切手が発行されたほど。切手が発行された時、レバノンの現職閣僚やビジネス関係者が祝賀会に出席したというから、ゴーン被告がレバノンの政財界にどれほど食い込んでいたかうかがい知れる。