少なすぎる新型コロナ検査数…安倍政権“陽性隠し”の言い訳
26日、韓国の新型コロナウイルス感染者数が1000人を超えた。今や中国に次ぐ感染大国となったわけだが、裏返せば、ウイルス検査を加速度的に進めている証拠でもある。なぜ、日本での検査実施は一向に広がらないのか――。
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厚労省は今月18日から1日最大約3800人の検査が可能としていた。26日の衆院予算委で実績を問われた加藤勝信厚労相は、18~24日の実施件数が約6300件で1日平均900件だと明かした。
大幅未達の理由について、加藤大臣は「(検査機関が)抱えている量が限界に来ているため、抑制しなければならないところがあるのではないか」と説明したが、ちょっと待て。頭打ちなら検査数は高止まりするはずだが、21日をピークに減少に転じている(別表)。
検査を増やさないのは、どうしてなのか。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏が言う。
「検査希望者がたらい回しされたり、断られるケースが相次いでいます。加藤大臣の説明のような委託先の問題ではありません。国にやる気がないのです。厚労省傘下の国立感染症研究所と各地の保健所が検査の委託先をコントロールし、重症者だけしか受け付けないなど検査に高いハードルを課しています。まず、陽性者の実数を増やしたくない官邸の意向がある。また、感染研など厚労省側もウイルス検査の“ピンハネ利権”を維持したい。だから、民間を検査ビジネスに参入させ、野放しにさせたくないのです」