学術会議問題に思う 税金は私たちの物で政権の物ではない
自民党はここぞとばかりに学術会議の組織改編を議論し始めた。これについて学術会議の会長を務めた東京大学の大西隆名誉教授が「今回の任命拒否と学術会議の在り方は別の問題であり、あたかも問題をすり替えるように組織の在り方が議論されるのは大変奇異だ」と語っている。ここにこそ、問題の本質がある。
菅総理がなぜ推薦された6人を除外したのか? なぜ除外の理由を説明しないのか? 説明がなければ、政府の方針に異議を唱えたことが理由だと考えるのが自然だろう。では、我々はそういう社会を許容するのか? ここが問われている。
それを踏まえた上で、誤った発言についても考えたい。税金が入っていたからといって、時の政権の言うことに従わねばならないのか? 税金は私たち市民のものであって、政権のものではない。だから議会が税金の使途をチェックしている。