保阪正康
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保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

解読されていた日本の外交暗電 手の内は米国側に筒抜けだった

公開日: 更新日:
コーデル・ハル(左)と野村吉三郎大使(C)Underwood Archives/Universal Images Group/共同通信イメージズ

 ルーズベルトはドイツと日本の枢軸体制を全面的に解体するまで戦う方針だったが、アメリカの軍事指導者は戦況の動きを見つめつつ、ある段階からドイツ国内の戦争政策に反対する勢力を支援し、戦争の原因になっている制度や勢力を除去しようとの考えを持っていた。アメリカの青年をそれほど犠牲にすべ…

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