自民“パー券裏金疑惑”で岸田首相ようやく派閥離脱も…決断遅すぎ、透ける「責任回避」の魂胆

公開日: 更新日:

 派閥のパーティー収入をめぐる裏金づくり疑惑で自民党の「政治とカネ」に厳しい視線が注がれる中、岸田首相が7日、自身が派閥会長を務める岸田派を離脱すると表明した。

「党内には無派閥の人間も大勢いる。総理総裁の任にあるうちは派閥を離れるのが適切な対応であると考えた。私自身、先頭に立って政治の信頼回復に向けて努力したい」というのだ。

【写真】この記事の関連写真を見る(12枚)

 遅きに失した感がある。首相在任中は、自派閥優遇や利益誘導を避けるため、派閥の会長を外れるのが慣例。しかし、岸田首相は派閥会長の立場を手放そうとしなかった。派閥の合従連衡で総裁選を勝ち抜いた岸田首相にとって、派閥は政権運営の要だからだ。

「人事をはじめ、何をするにも派閥単位で考えるのが岸田総理の特徴です。総理総裁になっても派閥会長を続けたのは、留守中に派閥内を誰かに掌握されることを危惧したのかもしれない。麻生副総裁のように、総理を辞めた後も岸田派会長としてキングメーカーに君臨する絵を描いているとも言われますが、そのシナリオに狂いが生じかねません」(岸田派関係者)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  3. 3

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  4. 4

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  5. 5

    自民党を待ち受ける大混乱…石破首相は“針のムシロ”のはずが、SNSでは〈#やめるな〉が急拡大

  1. 6

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  2. 7

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」【全編】

  3. 8

    自民党の断末魔が聞こえる…タカ派の高市早苗氏&パワハラ気質の茂木敏充氏「ポスト石破」にまさかの浮上

  4. 9

    参政党の公党にあるまじき「メディア排除」気質…会見場から神奈川新聞の批判記者を締め出し

  5. 10

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」