安倍派ガタガタで植田日銀「脱アベノミクス」へ舵? 金融政策めぐり相次ぐ“意味深発言”

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 学者出身の総裁は政治的嗅覚が鋭いのか──。異次元金融緩和の「出口」を巡り、日銀幹部から“意味深発言”が相次いでいる。日銀の植田総裁は7日の参院財政金融委員会で、今後の金融政策運営への抱負を問われ、こう答弁した。

「年末から来年にかけて一段とチャレンジング(挑戦的)な状況になると思っている」

「挑戦的」とは、マイナス金利や長短金利操作といった金融緩和策の「出口」に向かうことを意味しているとみられる。

「『来年』ではなく『年末から来年にかけて』との発言から、市場では早期に緩和を修正するのでは、との観測が広がっています。12月18~19日か、来年1月22~23日の金融政策決定会合で修正が行われるとの見方が出ています」(市場関係者)

 植田発言を受け、長期金利は上昇。日米金利差が縮小し、円相場は約4カ月ぶりに1ドル=141円台を付けた。

 6日の大分市の講演では、氷見野良三副総裁が「出口を良い結果につなげることは十分可能だ」と発言。緩和修正による経済への悪影響は比較的少ないとの見方を示した。出口への地ならしに聞こえる。

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