備蓄米放出でもコメ高騰は抑えられない!「コシヒカリ」応札集中確実…得をするのは自民の“大票田”のみ【上位10品目リスト付き】

公開日: 更新日:

令和のコメ騒動」に終止符は打たれるのか。政府備蓄米の放出に向けた入札が週明け10日から始まる。集荷業者に売り渡した後、今月下旬にも全国のスーパーなどの店頭に並ぶ見通しだが、人気品種の放出量は限られる。止まらないコメ暴騰を抑える効果は疑わしく、潤うのは自民党の票田組織だけ。カツカツの庶民は救われそうにない。

  ◇  ◇  ◇

 備蓄米の放出量は最大21万トン。初回の入札対象は2024年産10万トン、23年産5万トンの計15万トンで、残り6万トンについて農水省は今後の流通状況を踏まえて放出時期を判断するという。随分と悠長な構えだ。

 先月7日に備蓄米放出を表明した後も暴騰は止まらない。農水省が今月3日発表した先月17~23日に全国のスーパーで販売されたコメ5キロの平均価格は3939円。前週から47円上昇し、8週連続の値上がり。前年同期に比べ1916円高く、実に2倍近く高騰している。

 農水省は24年産の作況指数を「平年並みの101」としたが、多くの農家から「実態よりも高い」との声が上がる。収穫量が想定よりもはるかに低ければ、15万トン程度の放出は焼け石に水。しかも売り渡す備蓄米と消費者のニーズとの間に「需給ギャップ」が生じるのは確実である。

 今回、放出される備蓄米は、24道県が産地の計41品種。入札対象は産地や品種、保管倉庫の所在地などで細かく分類され、そのロット数は469に達する。それぞれ高値を付けた業者から順番に落札していくが、問題は品種とその量だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    物価高放置のバラマキ経済対策に「消費不況の恐れ」と専門家警鐘…「高すぎてコメ買えない」が暗示するもの

  3. 3

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし

  4. 4

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  5. 5

    日産本社ビルを970億円で事実上買収…台湾系自動車部品メーカー「敏実集団」の狙い

  1. 6

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

  2. 7

    ホタテ漁で栄華を極めた北海道猿払村は中国への輸出停止でどうなった?漁師はメディアに“警戒モード”

  3. 8

    防衛網は大丈夫か? 危惧される日本のデジタル脆弱性…競争力ランクは中国、韓国より下位

  4. 9

    飛び交う玉木雄一郎代表「12月辞任説」…国民民主党ついに倫理委員会で“グラドル不倫”調査

  5. 10

    麻生太郎氏に「10月政界引退説」 派閥の「裏金疑惑」拡大で窮地…気づけば孤立無援

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  2. 2

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  3. 3

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  2. 7

    高市首相のいらん答弁で中国の怒りエスカレート…トンデモ政権が農水産業生産者と庶民を“見殺し”に

  3. 8

    ナイツ塙が創価学会YouTube登場で話題…氷川きよしや鈴木奈々、加藤綾菜も信仰オープンの背景

  4. 9

    高市首相の台湾有事めぐる国会答弁引き出した立憲議員を“悪玉”にする陰謀論のトンチンカン

  5. 10

    今田美桜「3億円トラブル」報道と11.24スペシャルイベント延期の“点と線”…体調不良説が再燃するウラ