進次郎農相の“JA憎し”どこまで…「古古古古米」込み20万トン再放出の“逆兵糧攻め”で宿敵つぶしに躍起
さっぱり売れない入札ブランド米
それでも進次郎氏は票欲しさに備蓄米フィーバーの音頭取りとはいい気なもの。「おかげで一般競争入札で放出された備蓄米の売れ行きはサッパリ」と嘆くのは、関東圏の農協関係者だ。江藤前農相時代に3回の入札で放出した備蓄米計31万トンのうち、9割超を落札したのはJA全農である。
「地元農協の直販所では、安いコメが出回るのを待つ買い控え組と、値が高くても食べ慣れた銘柄米を求める人で顧客は完全に二極化。“入札米”をブレンドしたコメを5キロ3000円台で売っても、いかにも中途半端でほぼ誰も見向きもしません。小泉大臣は入札で放出した備蓄米の買い戻しを検討していますが、今のところ、上部団体のJA全農に応じる気配はない。売れないコメを抱え、ほとほと困っています」(前出の農協関係者)
さらなる備蓄米放出で、ブレンド米の需要はますます減る。進次郎氏は自民党農林部会長だった2016年、農協改革を先導したが、JA全農と党農水族の抵抗に遭い、腰砕けとなった経緯がある。
現場の迷惑を顧みず、古くて安いコメの大放出による「逆兵糧攻め」で、宿敵が音を上げるのを待っているとすれば、進次郎氏は器が小さすぎる。
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備蓄米をめぐる一連の騒動は、さながら“踊る進次郎コメ劇場”だ。関連記事【もっと読む】【さらに読む】で詳しく報じている。