“お坊チャマ”進次郎農相には分かるまい…「備蓄米差別」さながらの購入条件ハードルに中小スーパー大混乱
午前8時の開店時間前に約1000人が列をつくった。東京で備蓄米を先行販売していたイオンが2日、大阪でも販売開始。大阪市西区の大阪ドームシティ店で一番乗りの人は前日夜10時ごろから並んだという。備蓄米の「劇場化」に、小泉農相はしてやったりだろうが、「不都合な真実」の扱いは小さい。中小・零細向けに門戸を開いた備蓄米の申し込みが、意外や低調なのだ。
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中小スーパーや市中の米穀店に放出されるのは、2021年産の「古古古米」だ。大手対象の第1弾で余った8万トンのうち、6万トンを中小スーパーに、2万トンを米穀店にそれぞれ配分。想定する店頭価格は5キロ=1800円で、22年産の「古古米」と比べて割安ではある。
大手よりも1年オチのコメ自体、小規模経営者に失礼な話。加えて購入条件のハードルも高すぎる。まるで差別だ。
中小スーパーには「年間1000トン以上」のコメ取り扱い実績を課す。1000トン=100万キロ、5キロ入り換算で実に20万袋。年中無休でも1日あたり約550袋を売りさばく実績が必要で「条件を満たすのは10店舗くらい持つチェーン店に限られます」(首都圏のスーパー関係者)という。