ドジャース大谷翔平を支える「逆境はね返す底力」…花巻東から日本ハム、メジャーでスポ根エピソードずらり
「最後に2死から逆転できるっていうのは、まだまだ底力がある証拠だと思う」
日本時間24日のツインズ戦。九回2死から逆転のホームを踏んだ大谷翔平(31=ドジャース)がこう言った。
1点を追う九回2死一塁で回ってきた5打席目は申告敬遠。同点の走者を二塁に進ませても大谷との勝負を避けたツインズベンチの指示にドジャースタジアムは大ブーイングに包まれたが、後続の四球で満塁。続くフリーマンの適時打で三塁走者のベッツに続き、二塁走者の大谷がサヨナラのホームを踏んだ。
大谷の言う「底力」はチームに関してだが、追い詰められても、打ちひしがれても諦めない「底力」は大谷自身にも重なるのではないか。
この日は初回の1打席目に、球団タイ記録となる5試合連続の37号本塁打を左中間に放った。
投手復帰3戦目の6月29日から前半戦終了までの14試合は、51打数8安打の打率.157、3本塁打、6打点。打者だけでなく、投手としての調整とリカバリーが加わって疲労はピークに。本人も「捉えたと思ってるのがセカンドゴロになったりとか、(打撃に)ちょっとしたズレがある」と話していた。
しかし、球宴休みを利用してリフレッシュ。球宴も自分の出番が終わるとさっさと会見を済ませて試合中に帰路に就いたように、心身の疲労を取り除いたことが、後半戦のバカ当たりにつながった。
投手としての負荷が打撃に影響を与えているという米メディアの指摘もあった。球宴前まで5試合に投げて計9イニングで5安打1失点、防御率1.00と安定した成績を残していただけに、やはり打撃でも突出した数字を残すのは難しいのかと言われそうなところで踏みとどまる。大谷を支えているのは逆境をはね返すだけの底力だ。