開幕まで同リーグ対戦なし 「マー君隠し」プラスとマイナス

公開日: 更新日:

 田中にとって手の内を隠せる一方で、対戦しなければ打者の特徴を把握することもできない。同一リーグに投げないことが開幕後、どう影響するのか。

「投手も打者も、ビデオで見るのと、実際に対戦するのとでは明らかに感覚が違います。ただ、打者は受け身だけに、初対戦では投手が有利でしょう」と前出の吉井氏がこう続ける。

「投手はシーズンが始まれば、予備知識として相手打者の特徴を頭に入れてからマウンドに上がります。実際に対戦したときの感覚は多少、違うものですけど、だいたいイメージ通りです。それでも投手が有利なのはひと回り目だけ。シーズンが長丁場であることを考えたら、さほど影響はないように思いますね」

 グラウンドで対戦しなくても、すでに同地区のレッドソックスやブルージェイズは過去2回の登板にスカウトを送り込んで、田中の投球を映像で解析。ウイニングショットのスプリットも含めてDVDが劣化するほど研究している。

 仮に「隠した」としても、吉井氏が指摘するようにメリットは限られる。「それより何より田中にとって大切なのは、きちんと自分自身のピッチングができるかどうか」(吉井氏)なのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因