本田圭佑「虚像と実像」(1) 小4で中学サッカー部に“飛び入り”

公開日: 更新日:

 独りぼっちになるのが怖かった。

 小学2年の時に両親が離婚。本田は3つ上の兄・弘幸と共に、父方の祖父母(満=故人、晶子)に養われることになった。

 父親の司は、いろいろな事業に手を出しては失敗を繰り返し、そもそも子供にかまうタイプではなかった。祖父母も孫を養うために朝から晩まで働き通し。

 小学校から帰ると、木造2階建ての自宅は薄暗く、人の気配もない。わびしさだけが漂っていた。母親っ子だった本田。耐え難い心の隙間を埋めるには、来る日も来る日も弘幸とサッカーボールを蹴るしかなかった。

 そんな本田に「窮地」が訪れる。弘幸の中学進学だった。一緒にボールを追っかけていた「相手」がいなくなってしまう。小学2年から、地元の摂津FCというクラブチームに所属していたが、練習日は土、日の午前中だけ。平日は孤独な時間を過ごすことになる。

 本田は一大決心する。小学4年の春先、弘幸が入学した摂津第二中のサッカー部に「飛び入り参加」したのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?