本田圭佑「虚像と実像」(5)ガンバジュニアユース失格の真相

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 鳥飼北小を卒業した本田圭佑は99年4月、摂津四中に入学すると同時にガンバ大阪のジュニアユースに入団した。兄・弘幸を指導していた摂津二中サッカー部の顧問を務めていた田中章博の推薦もあり、本田は幸運にもプロ予備軍の一員になることができたのである。

 地元では、すでに名の知られた存在だった本田だが、関西全域からサッカーの精鋭が集うジュニアユースでは、あくまで平凡な選手に過ぎない。

 ジュニアからの昇格組で「天才サッカー少年」と評判の家長昭博(現大宮FW)が、同期の中ではチームの中心的存在だった

 ガンバ大阪の元育成普及部長で本田の獲得にも関わった上野山信行(現チームアカデミー本部・強化本部担当顧問)は、当時の印象をこう語る。

「私たちはサッカーに必要な技術、メンタル、フィジカル、戦術の4要素を総合的に見ながら判断します。圭佑は技術、メンタル、戦術の評価は高かった。ヘッド(頭)が上がって視野が広かったし、サッカー自体のうまさはあった。気になったのはフィジカルです。あまり走らなかったし、足も遅かった。でも、12歳の圭佑がジュニアユースからユースと計6年間で成長していく伸びしろを見越し、最終的にジュニアユースの選手として受け入れることにしました」

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