リオ五輪まで2年 JOCが悲鳴あげるズサンな大会運営

公開日: 更新日:

「最大で複雑な国際的スポーツイベントを必ず成功させる」――。

 16年リオ五輪大会組織委員会(ROCOG)のカルロス・ヌズマン会長が大風呂敷を広げてみせた。5日で開幕までちょうど2年と迫り、ヌズマン会長は4日(現地時間)、当地で会見。大会の成功を約束した上で「ブラジル人は必ずしも期限を守ることで知られてはいないが、やればできるところを見せたい」と準備に抜かりがないことをアピールした。国際オリンピック委員会(IOC)のコーツ副会長は「最近は非常に良くなっている」と準備状況を評価したものの、日本オリンピック委員会(JOC)関係者の間からは悲鳴が上がっている。

 ROCOGの対応があまりにも杜撰だからだ。

■水連は独自に確保

 五輪の事前合宿地や大会期間中の練習場などは、開催国の組織委員会がすべて手配する決まりになっている。各国の五輪委員会を通じて大会組織委に依頼するのだが、開幕まで2年に迫りながら、現地の練習場すら確保できない日本の競技団体もある。すでに水泳連盟が競泳、シンクロ、飛び込み、水球の全種目の事前合宿地や練習場を用意したとはいえ、これは水連が独自に動いて確保したもの。水連のように予算が潤沢な競技団体は現地に職員を派遣して練習場所を確保できるが、スポンサー企業の少ない多くの競技団体は組織委員会に頼らざるを得ないのが実情だ。競技によっては現地の体育館を押さえても、設備が老朽化していたり、必要な器具が揃っていないなど、何かと不都合なケースは少なくない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動