シリーズ幕切れの“真相”…阪神・西岡の「守備妨害」に伏線あり

公開日: 更新日:

「ちょっと待て! どうしていまのがアウトなんだ!」

 ソフトバンクナインがハイタッチで歓喜の輪をつくる中、血相を変えて審判に猛抗議しているのは阪神の和田監督だ。

 1点を追う九回1死満塁の大チャンス。打者・西岡の一ゴロで一塁手・明石がバックホーム。本塁封殺で2アウトになったが、和田監督が声を荒らげたのは次のプレーのジャッジに対してだ。

 併殺を狙った捕手・細川の一塁送球が打者走者の西岡に当たり、塁上の走者2人が生還。この時点で一瞬、阪神が逆転したかに思われた。

 ところが、西岡がファウルラインの内側を走ったと見なされ、「守備妨害」で試合終了。この判定に和田監督や西岡が怒りを爆発させたのだ。ビデオでも西岡がファウルラインの内側を走るシーンがはっきり映っており、判定が覆るはずもなかった。

「守備妨害」での幕切れとはなんとも締まらないが、そもそも西岡は、制球が定まらずに3四球でアップアップだったソフトバンク守護神のサファテに対し、2ボールから高めのボール気味の球に手を出してファウルを打った。これが間違いの始まりだった。

 大舞台ほどリラックスするともっぱらの西岡は、シリーズ開幕前には「緊張感が最大の集中力を生んでくれる」と語っていた。結果論とはいえ、もう少し冷静に3球目を見送っていれば、最悪の結果にはならなかったかもしれない。

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