「勝負弱さ」露呈で阪神連敗 監督と選手の間には微妙なズレが

公開日: 更新日:

「勝ってる時はいいんだよ。表情もイキイキしてな。でも、ほら、劣勢になった途端にこれだ。いつもの苦しそうな顔が出始めるだろ。これじゃあ、ベンチに活気が出るわけないよ」

 ネット裏のプロ野球OBがテレビ画面を指さしながらこう言った。阪神の和田監督(52)のベンチでの表情のことである。

 1勝1敗で迎えた28日の日本シリーズ第3戦で、阪神は先発の藤浪晋太郎が六回途中で3失点KOされると、打線もからっきし。ソフトバンクの大隣に7回3安打に封じられ、九回に1点を返すのがやっとだった。巨人とのCSファイナル、シリーズ初戦で効果的に得点してきた打線の勢いが萎むや、和田監督はベンチで表情を硬くするだけだったのだ。

「大隣は球のキレ、制球、コース、高さ、ほとんど間違えなかった。何とかしなければと思っていたが手が出なかった」

 試合後、力ない声で相手をホメた指揮官。これでは確かにチームを包む沈鬱なムードは払拭できない。

 勝っている時は選手の調子がいいわけだから、結果はついてくる。采配もハマりやすい。打てない時こそ、的確な狙い球の指示、流れを呼び込む選手起用などベンチワークが重要になってくるのに、2戦とも狙い球を絞り切れず、効果的な手を打てなかった。レギュラーシーズンから、和田監督の勝負弱さを不安視する声が出ていた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」