<第6回>モンゴル人力士が頭を抱える物価のギャップ…家族への仕送りは十両以上になってから

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「このお金でどれだけのものが買えるんだ?」

 来日したばかりのモンゴル人力士の多くが困惑するのが貨幣価値の相違だという。

 モンゴルの通貨は「トゥグルク」。国際労働財団の講演録によれば、14年10月29日の時点で1トゥグルグ =0.058円。1世帯当たりの平均収入は月89万3500トゥグルク 。日本円にして、5万円強なのだ。

 入門したての序ノ口は本場所手当として2カ月ごとに7万円が支給される。モンゴルはかつて、1万円あれば一家4人を養える時代もあった。それに比べれば経済も発展しているとはいえ、それでも月3万5000円は大金。ただし、モンゴル人力士が暮らすのは右も左もわからない日本だ。

 すでに引退したモンゴル人力士はこう話す。

「僕が来日した時代はモンゴルにコンビニはなかった。だから部屋の近くにあるコンビニが珍しくて、毎日のように買い物をして、いろいろなものを食べていました。服もたくさん買い込みましたよ。だから、本場所手当なんてすぐに使い果たしちゃう。今思えば、2カ月にたったの7万円ですから。兄弟子にパチンコに連れていかれたこともあった。『これは面白いぞ』なんて言うからやってみたら、あっという間に3万円が消えた(笑い)」

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