東京五輪野球復活 “キャスチングボート”握る米国ビッグマネー

公開日: 更新日:

 スポーツ紙風に言えば、「東京五輪野球復活に追い風」か。

 20年東京五輪での復帰を目指す世界野球ソフトボール連盟が3日、キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長の息子、アントニオ・カストロ氏が復帰キャンペーンの国際大使を務めると発表した。

 20年東京五輪では開催都市に追加種目の提案権が認められている。スポーツマスコミは野球とソフトボールの実施を当たり前のように報じているものの、東京にあるのはあくまでも追加種目の「提案権」。IOC(国際オリンピック委員会)に却下される可能性もあるわけで、肝心なのはIOCの意向なのだ。

 IOCの委員が最も多いのはヨーロッパ。バッハ会長はドイツ人だ。しかし、カギを握るのは欧州より米国の意思だ。

 昨年5月、米国のテレビ局NBCは32年まで6大会分の放映権を約7800億円で購入した。五輪の収入のほぼ半分は放映権料といわれ、その大半を米NBCが拠出。協賛金の多くも米企業が捻出している。極端な言い方をすれば、五輪は米国のサイフなしに成り立たない。その米国が野球に関しては「五輪よりWBC」のスタンスを今も、そして今後も崩すつもりはない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾