長嶋がすがった幻の逆転ホームラン

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「きょう午後、球団の役員会がある。俺のクビ(解任)がひっくり返る可能性もある。おまえ、ちょっと慎重にやれよ。ただ、クビになった時のことも考えておけ。予定稿、書いておけよ」

 菅谷氏によれば、長嶋の声はそれほど切羽詰まったものではなかったという。

「3位になれば続投」と聞かされていたわけだし、まさか、「長嶋茂雄」を切れるものか、という自負もあったからだろう。

 受話器を置くと菅谷氏は次に、巨人の長谷川実雄代表に電話を入れた。

「巨人軍は大英断をしました」

 その言葉に「長嶋解任」が事実と知った。

「そういえば、おかしいと思ったことが夏の終わりにあった。8月22日からの名古屋での中日3連戦の時です。長谷川代表に、秋季キャンプはどうなっているのか聞いたのです。計画を煮詰める時期なのに、『何も決まっていない』と言う。昨秋、伊東キャンプをやって若手を鍛えた。今年も必ずやると思っていただけに、おやっと思いましたね」(菅谷氏)

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