<第23回>「大人びた性格」を育んだ末っ子気質と運動能力

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 岩手・水沢南中時代の大谷はグラウンドや校庭で人目を引くことはあっても、教室の中や課外活動で目立つことはほとんどなかった。

 中3時の担任・太田和成(38)には、運動会の応援リーダーをやったことが記憶に残っているくらい。

 大谷は3年7組。5人のリーダーのひとりとして、1年7組や2年7組の後輩に応援時の振り付け、踊りなどを教え、覚えさせるのが主な役割だった。

 それにしたっておそらく、自分から積極的に手を挙げたわけではない。「仲の良い友達と一緒にリーダーになりたかったんじゃないでしょうか。(5人のリーダーの)中心になるという感じではなかった気がします」と太田は話す。授業中も積極的に発言するタイプではなかった。

 しかし、だからといって、分からないから、出来ないから手を挙げないわけではなかった。

 中3時の学校の定期試験の成績は、地元の進学校・岩手県立水沢高校にフツーに合格できるくらいだったし、国語科教諭の太田によれば「手を挙げて発言はしなくても、どうだと聞けば、しっかり受け答えができた」そうだ。

 そして「いまもインタビューに面白みはない。面白い発言はしない。昔からです。変わらないなぁと思う」と言う。

 自分から進んで受けを狙ったようなことは言わなくても、聞かれれば的確で、中身のある受け答えができる。当時から変わらないところが、太田に「中学生にしては珍しい大人びた子」と思わせたゆえんだろう。

 3人きょうだいの末っ子。母・加代子(51)は「小さいころから、とにかく人のことはよく見ていました。これをしたら怒られるということは、まずしませんでした」と話す。

 大谷が小学校1年生になると、加代子は 

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