<第20回>地元の進学校に普通に行ける成績だった

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 自分のチームはもちろん、相手チームの選手の特徴や結果を正確に記憶。それを基に自分なりの傾向や対策を頭の中で組み立てる。それが初めて見た試合だろうと、打球の行方や、次の展開をことごとく言い当ててしまう――。

 水沢南中学の3年時担任にして国語科教諭、野球部監督だった太田和成(38)が舌を巻いた大谷の野球アタマの良さは、それ以前から周囲の目に留まっていた。

 水沢リトルには低学年のバンディッツ(山賊)と高学年のパイレーツ(海賊)があり、大谷はバンディッツにいたころから、パイレーツの一員としてプレー。外野手として出場していたある試合で、自分より年長の選手に対して、

「そのバッター、さっき、あっちの方に打ったから、もっとあっちを守って!」

 と、身ぶり手ぶりで指示していたという。

 学校の成績は良かった。太田がこう証言する。

「授業は非常に集中 

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