カネまみれのサッカー界 王国ブラジルの大物にも捜査のメス

公開日: 更新日:

 サッカー界の大スキャンダルに急展開である。

 日本時間3日未明になって、国際サッカー連盟(FIFA)がスイスのチューリヒで緊急会見を開き、ゼップ・ブラッター会長(79=スイス)が辞意を表明したのだ。同会長は、FIFA幹部による巨額贈収賄事件に揺れる中、5月29日の総会で5選を果たし、疑惑解明と組織改革に意欲を見せたばかりだった。

「会長選は終わったが、FIFAが向き合っている問題は終わらない。徹底的な見直しが必要だ」

 同会長はそう話したが、急転直下、そうもいかなくなったようだ。米紙ニューヨーク・タイムズ電子版が2日、米司法当局が、ブラッター会長も捜査対象に含めていると報道した。不正問題を捜査しているFBIとスイス捜査当局の起訴状などにブラッター氏の名前はまだ挙がっていないが、電子版によると、「ブラッター氏の立件に向け、起訴したFIFA幹部らの協力を得たい」と複数の捜査当局筋が話したという。

 この前日には、米紙ニューヨーク・タイムズなど複数のメディアが、賄賂の送金に同会長の側近であるバルクFIFA事務局長が関与していたとの疑惑を報道。FIFAは全面否定したものの英PA通信では証拠となる手紙のコピーも公開され、ブラッター会長も辞任を表明せざるを得なかったのだろう。が、「潔く身を引くつもりはないだろう。最短でも半年先とした会長選挙には、自らの意をくむ後継候補を擁立するはず」(現地記者)ともっぱらである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性