統括団体の思惑外れ…ラグビーW杯「外国人枠撤廃」の現実味

公開日: 更新日:

 ラグビーのW杯(イングランド)は23日、1次リーグを行い、B組の日本はスコットランドに10-45で大敗した。

 外国人選手の活躍で初戦では優勝候補の南アフリカを破る大金星。世界中に衝撃を与えたが、次の19年日本大会では苦戦を強いられかねない。ラグビーナショナルチームの外国人枠が、次回大会から廃止あるいは削減されることが検討されているからだ。

「早ければ、今大会終了後にも議論が本格化するだろう」――世界のラグビー関係者の間では今、こんな話題で持ち切りだという。

 ラグビーの統括団体である国際ラグビーボード(IRB=現ワールドラグビー)の規定では、

(1)出生地が当該国
(2)両親、祖父母のうち1人が当該国出身
(3)36カ月以上居住

 この3つの要件のうち、いずれかを満たせば代表入りが可能だ。今大会、日本は前回と並ぶW杯史上最多の10人の外国出身選手が代表に名を連ねている。

 そもそもIRBが外国人助っ人を容認した理由のひとつは、格差是正を目指したからだ。ラグビーW杯はオリンピック、サッカーW杯に次ぐスポーツの大イベントに位置付けられるとはいえ、過去7大会で決勝進出を果たしたのはニュージーランド、フランス、豪州、イングランド、南アの5カ国のみ。強豪は南半球や欧州の一部の国に偏っているだけに、世界的な普及、注目度を高める目的から導入した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑