統括団体の思惑外れ…ラグビーW杯「外国人枠撤廃」の現実味

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■日本以外でラグビー熱は高まらず

 中でもIRBが本格的な底上げを目指したのは米国、ロシア、日本、中国。この4カ国の経済力を当て込み、放映権料収入などのビジネス目的もあって普及を目指したが、しかし、思惑通りには進まなかった。

 米国では体格に恵まれた選手はラグビーよりも国民的な人気を誇り金の稼げるアメフトを選ぶ。ロシアでも同様にアイスホッケーに選手が流れる傾向にある。中国はラグビーが盛んなのは香港だけで、その他の地方では競技人口は増えなかった。IRBの思惑通りにラグビー熱が高まったのは、トップリーグを創設するなどプロ化を図った日本ぐらいのものだ。

 かねてラグビー界の外国人枠には批判が少なくない。国別対抗のW杯といいながら、国籍の異なる選手を寄せ集めてチームを編成していては、クラブチームの国際大会と何ら変わりはないとの意見も根強い。日本はこれまで主要ポジションに外国人を配してレベルアップに努めてきた。助っ人補強が廃止されれば、次回大会は地元で全敗する可能性までありそうだ。

▽ジョーンズ・ヘッドコーチの話「前半が終わった時点で勝てると思ったが。スコットランドが良かった。集中していなかったわけではないが、きちんと作戦を実践できなかった」

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