SB工藤監督「和田特別扱い発言」の真意を権藤博氏が解説

公開日: 更新日:

“横一線? レギュラー白紙? またまた、調子のいいことを言っちゃって。そんな簡単なものじゃないでしょうが”

 監督の方便、外交辞令はすぐさま見抜かれ、そう言って舌打ち交じりに毒づかれるのが関の山。白々しい言葉で踊るほど選手は単純ではない。

 だから、工藤監督の正直な言葉はいっそ清々しかった。選手は自分の立ち位置に敏感だ。和田が復帰すれば、方便など弄さずとも、先発ローテーションの4番目以下の投手はイヤでも危機感を覚えるし、先発からあぶれた投手とポジションを争う中継ぎ陣もふんどしを締め直さざるを得ない。これで十分なのだ。

 私は、「競争なきところに繁栄なし」を持論としているが、組織を活性化するのに余計な言葉はいらない。「期待しているぞ」「チャンスはあるぞ」と選手のご機嫌を取るのは誰だってできる。安易な手法に頼らず、いかにして選手のやる気を引き出し、競争意識を高めてチーム力を上げるか、監督はそういうことに頭をひねるべきである。

野球評論家)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?