FA補強ゼロで資金潤沢 ヤンキースがハム大谷に300億円投入

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 大谷翔平(21)の実戦初登板を見るために、ネット裏にはGMやスカウトを含む計50人以上のメジャー関係者が押し寄せた。

 10日(日本時間11日)、米アリゾナ州ピオリアで行われた日本ハム韓国ロッテの練習試合。大谷は先発して2回を1安打無失点、4奪三振。ストレートの最速は、初登板にもかかわらず157キロをマークした。

 レンジャーズのダニエルズGM、昨年までブルワーズGMだったメルビン現シニアアドバイザー、イチローのマリナーズ時代の監督だったフィリーズのマクラーレン捕手コーチらは口々に大谷の投球を絶賛。「評判通りの選手」「才能にあふれる選手というのは、だれが見ても分かる」と、打者として初の実戦で左前打を放った2日前同様、美辞麗句を並べ立てた。

 メジャー関係者はこの時期、他のチームの選手について本音をしゃべらない。言うとしても歯の浮くようなおべんちゃらがほとんどだが、他のどのチームより大谷を高く評価しているのはメジャーきっての名門球団ヤンキースだという。

 松井秀喜がワールドシリーズMVPを獲得した09年以来、6年間、世界一の座から遠ざかっているばかりか、ワールドシリーズにすら駒を進めていない。昨年もプレーオフ初戦で敗退した。それでなくともほぼ毎年、FAで有名選手を買い漁ってきたヤンキースが、しかし、このオフは静かだった。FAで獲得した選手はゼロ。このオフ、FAによる補強をしなかったのは、30球団中、ヤンキースだけだ。

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