2度目防衛も物足りず…井上尚弥“完璧すぎる”ゆえの課題

公開日: 更新日:

 ほぼ全ラウンドを支配し、大差での判定勝利。それでも物足りなかったのは、井上尚弥(23)だからこそだろう。

 8日に行われた、ボクシングのダブル世界戦。僅差で初防衛に成功したIBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(33)に続き、WBO世界スーパーフライ級王者の井上も2度目の防衛戦を制した。

 これで10戦無敗8KO。誰しも認めるハードパンチャーだが、この日は最終ラウンドまでダウンを奪えなかった。挑戦者のダビド・カルモナ(25=メキシコ)に序盤、何発も右ストレートを見舞わせながら、判定に持ち込まれたのだ。

 試合を観戦した元JBC(日本ボクシングコミッション)事務局長の森田健氏が言う。

「メキシカンはタフなボクサーが多いことに加えて、階級の違いもあるかもしれません。井上はライトフライ級からスーパーフライ級まで、2階級を上げている。階級が上になるほど、周囲のボクサーのパンチ力も増す。確かに井上のパンチ力は目をみはるものがありますが、ライトフライ級の時ほど絶対的な武器とはなりにくい。最終ラウンドのダウンも、相手のスタミナが切れていなければ倒れていなかった可能性が高い。私個人の考えですが、井上はフライ級くらいが一番輝くかと思います」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因