リオ五輪メダル量産12個 日本柔道“お家芸V字回復”の軌跡

公開日: 更新日:

「前体制で廃止された担当コーチ制を復活させ、各階級できめ細かな指導を行うと同時に選手とのコミュニケーションを密にする態勢をつくりました。精神論一辺倒だった合宿も見直し、選手の意見、調整を尊重しながら例えば技術合宿、体力合宿など具体的なテーマをもって、強化を行う。それまで世界選手権や五輪代表であっても、出場が義務付けられていた講道館杯への参加も免除するなど、選手の体調、調整を優先するようになりました。科学技術班からあげられるライバル選手を数値化したデータや映像解析なども積極的に取り入れるようになった」

 故障防止とパワー強化のため、柔道界では異例となる外部からのボディービルコーチを採用。ブラジリアン柔術、沖縄角力などの異種競技とも積極的に交流し、合同合宿も行ってきた。

 山下泰裕強化委員長は五輪を前に、「金メダルを最低でも男女で4つ。できれば6個取りたい」と言っていた。目標には及ばす、メダル12個のうち銅が8個と「お家芸復活」と言うほどの成果を出したわけではない。新興国の台頭も含め、世界だって着実に力を上げている。4年後の東京で金ラッシュ、と楽観するのは早計だが、期待を持てる雰囲気にはなってきた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲