甲子園でも目立つ初戦負け…野球名門校“凋落”の理由

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■監督や部長の手腕と人脈に翳り

 なりふり構わない選手集めも、しっぺ返しがあるという。

「ある学校が早い段階でボーイズリーグの『A』という選手を取ると約束しながら、3年生になって、やっぱり急成長した『B』が欲しいと言い出した。『A』は行くあてがなくなり、ボーイズの関係者が他の高校に頭を下げて引き取ってもらった。そんなことが二度三度と続き、その学校はボーイズとの信頼関係が崩れて選手が集まらなくなったと聞いた」とは、あるプロ球団のスカウト。

「一握りのSSランクの子は大阪桐蔭、横浜といった名門に行く。それ以外のS、Aランクの子を確保し続けるには、常に出口を広げておかないといけない。監督や部長などの学校関係者に『おまえは早大、おまえは明大』などと、進学先を振り分けられるだけの手腕と人脈があるかどうか。今夏の出場校では作新学院、常総学院、聖光学院あたりはかなり広い出口を確保しています。あの高校に行かせてもプロどころかロクな大学、企業に行けないとなったら、進路を重視する親御さんたちは敬遠しますからね」(ベテラン監督)

 強豪校の弱体化にはそれなりの理由があるというのだ。

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