稀勢の里に続き鶴竜撃破 “台風の目”隠岐の海の強みと弱み

公開日: 更新日:

「いい意味で力が抜けてるのかも。勝っていますからね。……でも結びっていいですね。懸賞何本? 32本? 96万円! 凄いっすね。貯金しよ(笑い)」

 支度部屋で笑いが止まらないといった様子だったのが、平幕の隠岐の海(31)だ。初日に大関稀勢の里を破って綱とりの夢を砕くと、2日目は結びの一番で横綱鶴竜を撃破。土俵際に追い詰められながら、逆転の小手投げで横綱の体をひっくり返した。

 四股名の通り、島根県の隠岐の島出身。高校卒業後に航海士の夢を断念し、八角部屋に入門した。191センチ、162キロの巨体ながら柔軟な肉体を持ち、土俵際に強い。最高位は関脇。大型力士として期待が高かったが、ネックは性格だ。

のんびり屋というか、ガツガツしていない。よく言えばマイペースですが、なにせ自称『稽古嫌い』。稽古をしないわけじゃないが、自分を追い込むような猛稽古というのは見たことがない。もともと身体能力は高いだけに、師匠の八角理事長(元横綱北勝海)も頭を痛めているそうです」(相撲記者)

 八角理事長の師匠で、現在も部屋に顔を出している北の富士(元横綱)も、稀勢の里を破った初日の解説で「いいんですよ彼は。あの位置(番付)で横綱大関を倒して相撲を盛り上げれば。私はもう(これ以上の昇進を)諦めた」と、サジを投げていた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然