伊調馨は吉田沙保里を強烈意識 “国民栄誉賞対決”に現実味
ともに女子レスリングをけん引してきた2人が肩を並べた。
吉田沙保里(33)に遅れること4年。世界のトップに立ち続ける伊調馨(32)が国民栄誉賞を手にした。
会見した伊調は「(国民栄誉賞は)自分の中では通過点というか、まだまだこれから自分のレスリングをどんどん、いいものをつくっていきたいと思っています」と20年東京五輪での5連覇達成に含みを持たせた。さらに「これまでの自分のレスリング人生はまだ半分かな、と。50点くらいをつけます」と自己採点したが、究極の目標は霊長類最強の女をマットに沈めることだという。
リオでも圧勝した伊調は世界を見渡しても敵なしの状態。世界選手権では伊調に勝ち目がないため、58キロ級を避けて他の階級でエントリーする海外勢は決して少なくない。リオで4連覇を逃したとはいえ、伊調と互角に戦えるのは吉田ぐらいなものだ。
伊調はこの日、吉田について「同じ国民栄誉賞を頂くことができたが、それでも同等とは思っていない。沙保里さんという人間は成績以上に尊敬する先輩の一人」と言ったが、レスリング関係者によれば、伊調はその吉田を倒してこそ真の世界一の称号を得られると考えているという。