巨人の闇に迫った記者語る“原氏1億円恐喝事件”取材秘話

公開日: 更新日:

――不祥事の連鎖を招いている根源は、1978年の江川事件からと指摘されています。

「通底しているところはあります。この事件以来、巨人は選手や監督の不祥事に直面すると、法律解釈を徹底的に駆使した理論武装によって全てに対処し、ダメージを最小限にとどめてきたと感じるところがあります。コンプライアンスを旗印に組織を統治している司令塔(コンプラ軍団)が、まるで天才外科医のブラック・ジャックのように表面に表れた病巣を切除します。しかし、根本的に治療していないため、病気の根源が巨人の内部に残り続け、容体が悪化してきた部分があるのです」

――江川事件の事後処理から渡辺主筆(恒雄=読売新聞グループ本社代表取締役)が球団経営に携わったことが大きいと分析されていますね。

「当初本人は野球の基本的なルールすら知らず、(打者走者が)どっちに走るのかも分からない状態で球団に関わって、まず野球協約を徹底的に研究するという、法的解釈から入ったといわれています。そこが今に通じるところでもあります。かつて選手会と揉めた時、(労組日本プロ野球選手会)古田会長に『たかが選手が』と言ったことが取り沙汰されましたが、その後に『一選手とオーナーが対等に話をする協約上の根拠はひとつもない』と続けた。重きを置いてきたのは、まさしくそういうところなんです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    浜田省吾が吉田拓郎のバックバンド時代にやらかしたシンバル転倒事件

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    「いま本当にすごい子役」2位 小林麻央×市川団十郎白猿の愛娘・堀越麗禾“本格女優”のポテンシャル

  1. 6

    幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代

  2. 7

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  5. 10

    フジテレビ系「不思議体験ファイル」で7月5日大災難説“あおり過ぎ”で視聴者から苦情殺到