錦織 宿敵チリッチになす術なく完敗「リズムをつかめず」
最後はあっけない幕切れだった。
男子テニスのスイス室内(バーゼル)は30日(日本時間31日未明)に決勝を行い、第3シードで世界ランキング5位の錦織圭(26)が第4シードで同12位のマリン・チリッチ(28=クロアチア)にセットカウント0-2のストレート負け。準優勝に終わった。
錦織は過去の対戦で7勝4敗と勝ち越しながら、14年の全米オープン決勝、今年7月のウィンブルドン選手権4回戦(故障棄権)でも苦杯を喫した相手に手も足も出ない。198センチの長身から繰り出される強烈なサーブに圧倒され、試合の主導権を握られた。得意とするストローク戦に持ち込んでも、逆に相手の正確なショットに翻弄されて、わずか25分で1セット目を落とした。
「大事なポイントでも、いいテニスができなかった」(錦織)と振り返った通り、第2セットは再三のチャンスを生かせない。チリッチのダブルフォールトで15-40とブレークチャンスを得た第10ゲーム。互いにミスが出てジュースとなり、最後は錦織のフォアが外れて計3度のブレークチャンスをものにできなかった。錦織はタイブレークまで持ち込んだが、最後の第2サーブがネットに当たり、痛恨のダブルフォールトで試合終了である。