錦織臀部は軽症も 「相当な疲れ」とフィジカル専門家危惧

公開日: 更新日:

 症状は軽くても、深刻だ。

 男子テニス錦織圭(26)は、楽天ジャパンオープンの2回戦を左臀部の痛みで棄権。次戦(9日開幕)の上海マスターズも欠場することが決まった。故障は重いものではなく、軽度の軽い筋膜炎。24日開幕のスイス室内選手権(バーゼル)には復帰するつもりのようだが、今後の試合出場は慎重な判断が必要だ。

 錦織は14年ごろから、左股関節、左ふくらはぎ、左脇腹、左臀部(=尻)というように、体の左側の故障が続いている。右利きの選手は左サイドを軸にしてボールを打つので、体の左側に大きな負担がかかるのは当然だが、「この箇所を痛めるということは相当疲れがたまっているはずです」と言うのは、フィジカルトレーナーの平山昌弘氏だ。

「左臀部は、動きの要となる股関節や骨盤に近い。疲れを取りきれないと痛めるケースが多く、注意が必要です。テニスのトップ選手は過密日程で、今年は五輪もあった。飛行機の長距離移動も体に負担がかかるし、ランキングが上がるほど毎試合強い相手と戦う。そこでハードな運動が要求される。シーズン中に疲れを取りきることはなかなか難しいのです。しかも、トップ選手はオフが短く、その間にスポンサーの仕事も多い。錦織選手クラスになると、技術のレベルアップ以上に体の効率的な使い方を会得し、疲労を軽くすることが重要になる。同時に、練習法、練習量、睡眠、入浴、マッサージなどにも気を使いながら、疲れと向き合うべきです」

 夏場の疲れが残っている錦織。無理をすると、取り返しがつかないことになるかもしれない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした