併殺崩し禁ずるプロ野球に「魅力半減」と名二塁手が苦言

公開日: 更新日:

 また大リーグの「コピペ」だ。

 プロ野球の公式規約に、併殺崩しの危険なスライディングを禁止する項目が追加された。大リーグでは昨季に導入された規定で、それを受けて日本でも採用。本塁での捕手と走者の危険な衝突を防ぐ「コリジョンルール」に続く輸入規則となる。

 このコリジョンは物議を醸した。公式戦では5月に初めてこのルールが適用され、6月の交流戦西武広島)では捕手が走路を妨害したと判定されてサヨナラゲームが成立した。試合の展開を大きく左右する判定が出てきたことから、シーズン途中に再び適用基準を変更する事態となり、すこぶる不評だ。

 どちらも故障者を減らすための規則だが、二塁の名手だった評論家の山崎裕之氏は「野球の魅力がなくなり、選手としての技術も低下する」と警鐘を鳴らす。

「アウトのタイミングでも巧みなスライディングで生きるのがプロの技術、体をめがけてのスライディングをかわして併殺にするのもまた守りの技術であり野球の魅力。私も現役時代、一塁走者が突っ込んできたときのために、右足を三塁側に出すか、中堅側にサイドステップするかという練習をよくしたものです。事前に走者にステップ方向を悟られない動きや危険なスライディングをよける練習も欠かせなかった。“こういう時代”になってしまったと言えばそれまでですが、何でも『ケガにつながるから』と禁止にするのは疑問です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち