14年ぶり快挙 冬季アジア大会男子FSは宇野昌磨が逆転V
26日、冬季アジア大会のフィギュアスケートで宇野昌磨(19)が金メダルを獲得。日本勢の金メダルは03年の本田武史(35)以来3大会ぶり、14年ぶりの快挙となった。
宇野は試合後、「あまり良い演技ではなかったけど、最後まで攻めきってまとめたことが優勝につながった」と振り返った。その一方で「悔しい」とも話した理由は、1週間前の四大陸選手権で初めて挑んだ4回転ループの失敗。冒頭の4回転ループで転倒すると、4回転トーループでもステップアウトし、最後の3連続ジャンプでも転倒した。それでもショートプログラム2位からの逆転優勝を飾れたのは、3種類、計4度の4回転ジャンプに挑戦したからだろう。
■「4回転戦争」に本格参戦
今の男子フィギュアでは、4回転を入れた演技構成は不可欠。しかも、単発で跳ぶだけではなく、3回転ジャンプとのコンビネーションや複数の種類の4回転ジャンプを組み込まなければ、メダル争いに参加することすら厳しいのが現状だ。
その証拠に、羽生結弦(22)はループ、サルコー、トーループの3種類、米国のネイサン・チェン(17)はルッツ、フリップ、サルコー、トーループの4種類を跳ぶことができる。ルッツは半回転多いアクセルを除いて基礎点が最も高く、4回転戦争を勝ち抜くための最大の武器ともいえる。
宇野は4回転サルコーも練習中。来月の世界選手権で決めれば、激化する「4回転戦争」に本格参戦となりそうだ。