稀勢の“稽古の勝敗”に大騒ぎ スポーツマスコミに識者苦言

公開日: 更新日:

 スポーツマスコミによれば「嘉風に13番全勝!」ということらしいが、それが一体何だというのだ。

 2日、新横綱稀勢の里(30)が、二所ノ関一門の連合稽古に参加。嘉風相手に13番取った。

「日に日に良くなってきている。調子も戻ってきたね」

 と満足げな稀勢の里はさておき、気になるのが稽古にもかかわらず、勝敗ばかりをピックアップするスポーツマスコミだ。

 長年、相撲取材を行ってきた評論家の中澤潔氏は、「われわれの時代は、稽古で何勝何敗なんて書く記者はいなかったんですが……」と、こう話す。

「稽古はあくまで稽古。自分の調子を見ながら、いかに鍛えるかが大事です。日頃の成果を試す、本場所とは訳が違う。昔は、『勝敗に関係なく試していることがあるのではないか』『何かの対策を練っているのではないか』と、内容で記事を書いていたものです。確かに稽古とはいえ、新横綱の勝った負けたは話題にしやすいでしょう。しかし、それでは本質を見失っている。本場所が始まる12日まで、まだまだ時間はある。今の時期に目先の勝敗だけ取り上げても意味はないし、大きな間違いです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 格闘技のアクセスランキング

  1. 1

    大の里、豊昇龍の両横綱も戦々恐々…「新怪物」加入で躍進止まらぬ伊勢ケ浜部屋の巨大戦力

  2. 2

    元幕内照強の“しょっぱい犯罪”に角界も呆れた…トラブル多数現役時代の「ヤンチャ」な素顔

  3. 3

    横綱大の里が抱える“厄介な悪癖”…パワーだけでは勝てない「幕内の壁」が立ちはだかる

  4. 4

    横綱大の里に舞の海氏「深刻な病、悪い癖」…V戦線に踏みとどまるも方々から辛辣意見殺到

  5. 5

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々

  1. 6

    元横綱・白鵬の「師匠代行」玉垣親方の素性と評判…異色の経歴、27歳で角界入りの元教師

  2. 7

    大相撲平幕Vが早くも「平成31年間の9人」に並ぶ… 今後も止まらぬ番付崩壊、プロアマの差はないも同然

  3. 8

    いとうあさこ似を自認・琴栄峰央起の“美四股”は角界随一、兄・琴勝峰の影響で高卒プロ入り決意した

  4. 9

    二所ノ関部屋・大の里が未成年に飲酒強要疑惑…相撲部屋のイジメは永久になくならないのか?

  5. 10

    元大関・朝乃山の幕内復帰が秒読みへ…コロナ不祥事や大ケガ経て磨かれた精神力で幕下を2場所で通過

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  3. 3

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 4

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  5. 5

    ドジャース大谷が佐々木朗希への「痛烈な皮肉」を体現…耳の痛い“フォア・ザ・チーム”の発言も

  1. 6

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  2. 7

    高市早苗氏は大焦り? コバホークこと小林鷹之氏が総裁選出馬に出馬意向で自民保守陣営は“分裂”不可避

  3. 8

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった

  4. 9

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い

  5. 10

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督