悪状況で崩れぬイ・ボミ 風に弱い日本女子との決定的違い

公開日: 更新日:

 上位を目指さなくても、周りが崩れて好位置が転がり込んできたのだ。

イ・ボミのバックスイングは「コンパクト」

 風が吹くとなぜ日本選手はアマチュアのように簡単にスコアを崩すのか? 強風だった全豪シニアオープンを制した田原紘プロが、「風に負けないように打ちたいと思えばインパクトが強くなってかえってショットは曲がる。風の中では距離を欲しがっちゃいけない」と指摘する。

「風が強い時にはボールを叩いてはいけない。その昔、真冬の多摩川河川敷コースで中村定吉プロ(中村寅吉プロの実弟)から空中にもOBがある、土手より高く打つなと教わった。ティーアップを低くして、上からボールをつぶそうと思わないで、ウエッジのようにボールをフェースに乗せる打ち方が風の中では効果的。しかし日本選手は練習不足や強風に不慣れということもありますが、どんな状況でも飛ばしにこだわっている。風の中でもトップを深く入れている。しかし、イ・ボミのバックスイングはコンパクトで、日本選手のように決して体を大きく回していない。強風の中でも無理をしていない。日本選手は自分の感覚よりも、教わったスイングを忠実に守っているから、強い風が吹くと対応できなくなるのです」

 風の中でムキになってプレーしたか、ムキにならなかったか、が成績に直結したのだ。

 状況に応じた戦い方を知り尽くすイ・ボミのうまさが光ったわけだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  3. 3

    永野芽郁が“濡れ場あり”韓流ドラマで「セクシー派女優転身、世界デビュー」の仰天情報

  4. 4

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  5. 5

    海星・陣内優翔は長崎県初の“完全男”だが…スカウトが「上位獲得」を渋るワケ

  1. 6

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  2. 7

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  3. 8

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  4. 9

    長崎を熱狂させた海星・酒井圭一さんが当時を語る…プロ引退後はスカウトとして大谷翔平を担当

  5. 10

    安藤サクラ「柄本佑が初めて交際した人」に驚きの声…“遊び人の父”奥田瑛二を持つ娘の苦悩