出世より相撲道を追求 ベテラン嘉風は上位陣泣かせの職人

公開日: 更新日:

「確固たる信念を持った力士。あえて言うなら、相撲職人でしょうか」

 ある相撲記者が言う。

 35歳の大ベテラン。相手の懐にもぐり込むことに長けており、武器は角界でも有数の反射神経。時にはフェイントさながらの動きで相手を翻弄する相撲巧者だ。

 それでも最高位は関脇止まり。それも昨年の1、3月で2場所務めただけに過ぎない。

 相撲人生の大半を平幕で過ごしているわけだが、冒頭の記者は「どうも出世欲がないのか……」と、こう続ける。

「出世したくない力士などいないとは思うが、嘉風に限っては、それがなかなか見えない。本人は『星勘定を気にして相撲は取ってない』と話している。確かに『一日一番』は力士の常套句だが、嘉風は本気でそう思っている。嘉風が目指しているのは、勝っても負けても納得のいく相撲。勝敗は結果に過ぎない……という信念です。勝ちたい欲を抑えて、内容に徹するのは難しいが、嘉風はそれを昔から実践している。負けたからといって、途端に口が重くなるようなこともありません」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  2. 2

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  3. 3

    佳子さま31歳の誕生日直前に飛び出した“婚約報道” 結婚を巡る「葛藤」の中身

  4. 4

    国分太一「人権救済申し立て」“却下”でテレビ復帰は絶望的に…「松岡のちゃんねる」に一縷の望みも険しすぎる今後

  5. 5

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  1. 6

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  2. 7

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  3. 8

    清原和博 夜の「ご乱行」3連発(00年~05年)…キャンプ中の夜遊び、女遊び、無断外泊は恒例行事だった

  4. 9

    「嵐」紅白出演ナシ&“解散ライブに暗雲”でもビクともしない「余裕のメンバー」はこの人だ!

  5. 10

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢