将来の監督候補 阪神・鳥谷を待つ金本監督とのトップ争い

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 今季は新人年から守り続けてきた遊撃のポジションを剥奪され、三塁にコンバートされたが、腐ることなく打率3割前後をキープするなど、チームの2位躍進に貢献。さる球界OBは、「金本監督はこの2年間、鳥谷の結果が出なければいつでも若手に切り替える腹積もりだったそうです。一方の鳥谷は世代交代の波にあらがい、強い反骨心でプレーし続けたことが復活につながったのだろう」という。

■バックにOBと阪急

 紆余曲折がありつつも勲章を手にした鳥谷は、将来の監督候補といわれている。早大から03年に自由枠で入団した時から将来の幹部候補として期待されてきた。阪神では過去に安藤統男(慶大)、中村勝広(早大)、岡田彰布(早大)と東京六大学出身の内野手が監督になっている。鳥谷は王道を歩んでいるのだ。

「近い将来、金本監督と指揮官の座を争う可能性もある」とは、前出のOB。

「金本監督は3年目となる来季の続投が内定。球団は就任当初からできうる限りの長期政権を考えているが、超変革の旗印のもと、勝ちながら若手を育てる方針を掲げてきた金本監督は昨季が4位、今季は2位に押し上げた。今後はより結果が求められる。一方の鳥谷は外様の金本監督とは違って生え抜き。近い将来、指導経験がないままいきなり『鳥谷監督』が誕生となっても、OBからさほど異論は出ないだろう。“阪急対策”にもなる。阪急阪神が誕生して10年が経過し、阪急サイドは球団経営にもタッチし始めているといわれる。阪急トップの角和夫会長兼CEOは早大卒で鳥谷の大学の先輩にあたるからね」

 金本監督は鳥谷に「次は2500安打を必ず打て」と話したという。新旧の「鉄人」を中心とする阪神の勢力図は今後、どう塗り替えられていくのか――。

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