現場方針と合わず…DeNA入りの阪神・大和は事実上の放出

公開日: 更新日:

「流出すべくして流出した」

 さる阪神OBがこう言うのは、30日にDeNAへFA移籍が決まった大和(30)のことだ。

 阪神屈指の守備力を誇る大和は、出場機会を求めてFA権を行使。DeNAは3年3億円プラス、4年目は球団によるオプションという最大4年の長期契約を提示し、阪神、オリックスとの争奪戦を制した。高田GMは「勝つために必要だった。守備の名手であり、スイッチで打てるのも大きな魅力」と話した。

 一方の阪神は、金本監督が「残って欲しいし、残ってくれると思っている」と話していた。手痛い流出かと思いきや、前出のOBによれば、「FA権を行使した時点で移籍もやむなしだった」と言う。たしかに阪神の谷本常務はこの日の会見で、「本人が熟考して出した結論。新天地で頑張って欲しい。若い選手がチャンスだと思って、戦ってくれれば」と、前向きな発言をしている。前出のOBが続ける。

■現場方針と相違

「阪神は4年契約の条件提示後、積極的に翻意するというよりは静観するというスタンスだった。というのも、大和の評価については球団内で賛否があった。戦力としては痛いが、金本監督は二遊間については本職が三塁の大山も含め、中堅や若手を競争させる方針を掲げている。大和がバリバリのレギュラーならまだしも、彼が求める出場機会を優先的に与えれば、現場の方針が崩れてしまう。大和は今の阪神において、金本監督の方針にそぐわない選手になった。事実上の『放出』とも受け取れる」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性