マルチ守備より長打力を 清宮「メジャー行き」の必要条件

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「実はそんなに足は遅くないです。あと、野手からの送球はどんな球でもカバーできます」

 日本ハムドラフト1位で入団した清宮幸太郎(18=早実)の「自己査定」だ。持ち味を聞かれて、打撃ではなく、守備、走塁を挙げた。打力への期待が高い半面、ドタバタした動きから、守備、走塁がクローズアップされたことを意識したのだろう。

 栗山監督は早実時代に守っていた一塁の他に、三塁や外野にも挑戦させるという。今オフ、海を渡った大谷翔平(23)同様、複数のポジションを守ることは、将来メジャーを目指すにあたってプラスに働くとソロバンをはじいている。大谷は投手だけでなく、1年目の春季キャンプで遊撃に挑戦、実戦では外野も経験させた。選手としての幅を広げる狙いがあった。

■外野なら最低でも20本塁打を

 しかし、海を渡れば一塁、三塁、外野には大砲がひしめいている。DH制のないナ・リーグであれば、なおさら打力が優先される。スポーツライターの友成那智氏が言う。

「メジャーには一塁も三塁も外野も、日本とは比べものにならないくらい守備のうまい選手がたくさんいます。イチローのように打つだけでなく、守備、走塁も突出した選手が外野を守るケースもありますが、清宮の売りはあくまでも長打力。そういった選手は何よりも一発が求められます。外野なら最低でも20本くらいは打てないと。一塁や三塁なら、それ以上打てるのが理想ですね」

 清宮タイプは守れるポジションを増やす以上に長打力が重要になる。かつて外野手の松井秀喜が日本で50本を打ってメジャー入りしたことを考えれば、清宮もそれくらいのパワーが必要ということだ。

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