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岡島秀樹元プロ野球選手

1975年12月25日生まれ。京都市出身。東山高から93年のドラフト3位で巨人入団。2006年にトレードで日本ハムに移籍し、同年11月にレッドソックスと契約。移籍1年目はセットアッパーとしてチームの世界一に貢献した。12年にソフトバンクで日本球界に復帰してからは日米3球団を渡り歩いた。メジャー通算266試合に登板し、17勝8敗、6セーブ、防御率3.09。

お菓子と薬類をバッグ2つに詰めてブルペンに運んだ

公開日: 更新日:

 31歳でメジャーデビューした僕は、久々に新人の気分を味わいました。

 日本で10年以上のキャリアがあっても、メジャーに移籍すれば扱いはルーキーです。新人選手が雑用をこなすのは日本と変わりません。

 リリーフ投手の僕はブルペンでの必須アイテムを運ぶのが仕事でした。

 試合前にガムやヒマワリの種などのお菓子、サプリメントやホットクリームなどの薬類を2つのバッグに詰めてブルペンに運ぶのです。レッドソックスでは、それまでピンクのキャリーバッグを使用していましたが、見た目にも派手。20代前半の投手ならともかく、ベテランの域に差しかかった僕には、さすがに抵抗がありました。

 当時、投手陣のリーダー格だったウェイクフィールドは気を使ってくれたのでしょう。「30歳すぎて、ピンクのバッグは恥ずかしいだろう」と緑のものに替えてくれました。

 ブルペンに運ぶバッグの用意は大変でした。ホームでの試合前は時間に余裕があるため、苦になりませんが、ビジターは地獄でした。メジャーでは試合前の練習は試合開始の30~40分前に終わります。リリーフ投手はクローザーを除き、試合開始前にベンチやブルペンに集合しなければなりません。練習後の30分間でシャワーを浴びて、着替えを済ませると、お菓子や薬を用意する時間はほとんどなくなってしまうのです。僕の場合、通訳さんが手伝ってくれることもありましたが、試合前の時間の使い方は、慣れるまで苦労しました。

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