ロシアW杯を制したフランスに感じた長期政権のメリット

公開日: 更新日:

 フランスが優勝を決めた後、表彰式を見ながら印象的だったのは、降りしきる雨の中でディディエ・デシャン監督(49)が、自分の息子のような年齢の選手たちと一緒にはしゃいでいたことだった。普段はめったに感情を表に出さない“お堅いタイプ”の指揮官だけに、意外な一面を見た気がした。

 その後に行われた監督会見でも、エモーショナルな光景が展開された。

 デシャン監督がコメントすると同時に選手たちが乱入し、シャンパンや水を浴びせながら「ディディエ~デシャン~」と歌いながら踊り、世界一に導いてくれた“父親”を盛大に祝ったのだ。

 各国から集まった大勢のメディアの前でサプライズの祝福を受けたデシャン監督は、ずぶ濡れになりながらもうれしそうな表情を浮かべていた。

 ロシアW杯を制したフランスの強さは、この光景に集約されているのではないだろうか。

 20年前に選手として世界一を経験したデシャン監督が、12年7月に就任して6年の時間をかけてチームの土台を築き、世代交代を進める中で台頭した若手タレントを実戦に投入することで強化を積み上げていった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋