初賜杯が目前に 遅咲き玉鷲の相撲開眼までと師匠の教え

公開日: 更新日:

 昔よりも現役寿命が延びたとはいえ、30歳を過ぎれば力士は体も技も衰えるもの。しかし、このベテランに限っては「老い」をみじんも感じさせない。

 13日目の25日、北勝富士に快勝した玉鷲(34)だ。立ち合いから頭でぶつかって一気に押し込むと、最後ははたき込みで仕留め、2敗をキープした。さらに玉鷲を喜ばせたのが、この日の結びの一番だろう。同じく2敗で並走していた白鵬貴景勝の左からのいなしに屈し、3敗目。けさ(26日)休場を届け出た。横綱のまさかの3連敗もあって、玉鷲は優勝戦線のトップに躍り出た。

「落ち着いていた。いつもの玉鷲だったらヤバイ感じになっていた」とは本人の弁。自身を客観視できている、ということだろう。

 20代の頃は平幕の上位と下位をいったりきたりのエレベーター力士だったが、30歳を越えてから突如、開眼。188センチ、172キロの体格を生かした押し相撲で、2017年1月場所で新関脇に昇進すると、以降、三役の常連として活躍している。

 ある親方が言う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態