著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

長野の広島移籍はFA補強の犠牲というよりまさに“栄転”だ

公開日: 更新日:

 広島長野久義に注目が集まっている。巨人がFAで獲得した丸佳浩の人的補償により広島に移籍した長野だが、宮崎県日南市のキャンプ地では、かつて黒田博樹新井貴浩が広島に復帰したときのような盛り上がりを見せている。

 長野の広島移籍が発表された当初は、どうしても巨人のプロテクトから外されていたというマイナス面が先行し、長野には悲劇的なイメージがあった。実際、多くの巨人ファンは生え抜きの功労者を結果的に冷遇するかたちとなった球団の方針を批判し、当の長野に対してはFA補強の犠牲者、あるいは被害者として哀れむ声を寄せていた。

 しかし、いざキャンプが始まってみると、広島のユニホームをまとった長野は悲劇のヒーローではなく、丸の抜けた穴を埋めるためにやってきた救世主として、多くの広島ファンから熱烈に歓迎されている。その歓迎ぶりは巨人に入団した丸以上かもしれない。長野は昨季のチャンピオンチームである広島の新戦力として純粋に期待され、一方の丸は同じように期待されながらも、その期待には巨人特有のプレッシャーとヒリヒリした緊張感も加味されていて、どこか重苦しさを漂わせている。そんな2人を見ていると、長野のほうが“栄転”したみたいだ。

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