今季は「代打の切り札」 巨人阿部に近づく“捕手廃業”の日

公開日: 更新日:

 阿部慎之助(39)が、沖縄・那覇キャンプ最終クール初日の23日から全体練習に合流する。19日からの前クールではコンディション不良のため、別メニュー調整を続けていたが、原監督に「あとは慎之助くらいかな。ゲームで打席に立っていないのは」と苦言を呈されていた。

 宮崎の1次キャンプでは、捕手として矢のような送球を披露するなど、「衰えていないね」と指揮官を喜ばせたこともあった。しかし、4年ぶりの捕手はやはり重労働なのか、今キャンプは別メニューの日が多い。

 23日のオープン戦の開幕マスクはFA補強した炭谷。正捕手争いは他に小林、大城などがしのぎを削っており、原監督はそもそも阿部を正捕手として1年間使う気はないようだ。さらにここ数年レギュラーを務めた一塁での起用も「ない」と断言している。本当の持ち場は「代打の切り札」である。

「代打陣が手薄なため、原監督は右の候補として中島を補強した。首脳陣には晩年の前田智や桧山のように、阿部には『切り札』としてまだ何年か現役を続行してもらいたい思惑がある。『第3捕手』としてマスクをかぶる可能性があるなら、練習は必要だが、本当の役割が代打なら、捕手の練習時間がもったいないとの見方もある。首脳陣が最も恐れているのは、古傷でもある首などの故障が再発すること。2月のキャンプ中とは言わないまでも、3月の早い時期のオープン戦でマスクをかぶれなければ、原監督が本人を納得させた上で捕手を廃業させ、打者に専念させるともっぱらですよ」(チーム関係者)

 原監督は「(阿部は)巨人の85年の歴史の中でナンバーワン捕手」とまで言っている。それだけに復帰のハードルは高い。“廃業”のリミットは近づいている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「二刀流」大谷翔平と「記録」にこだわったイチロー…天才2人の決定的な差異

  2. 2

    星野監督1年目…周囲から浮いても関係ない「今岡は変わった」と思わせたくてアップから全力だった

  3. 3

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  4. 4

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 5

    【新連載】星野監督は講演会でいきなり「おまえはクソ生意気らしいから野村さんと全然あかんかったんやろ!」

  1. 6

    巨人捕手戦争の行方に異変あり…他球団スコアラー指摘「甲斐は絶対的な存在じゃない」「固定ならむしろラッキー」

  2. 7

    2人の殿堂入りは確実…大谷翔平&イチロー「軌跡」にこれだけの酷似点

  3. 8

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 9

    “条件”以上にFA選手の心を動かす日本ハムの「圧倒的プレゼン力」 福谷浩司を獲得で3年連続FA補強成功

  5. 10

    巨人の50億円助っ人マルティネス 真面目でお人よしなだけに深刻な「2つの重圧」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”

  2. 2

    「二刀流」大谷翔平と「記録」にこだわったイチロー…天才2人の決定的な差異

  3. 3

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  4. 4

    橋本環奈『おむすび』はNHK朝ドラ視聴率ワーストほぼ確定…“パワハラ疑惑報道”が致命傷に

  5. 5

    中居正広氏は37年で築いた資産喪失の瀬戸際…不動産複数所有で倹約家も「違約金+α」の脅威

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    日本代表FW古橋亨梧の新天地は仏1部レンヌに!それでも森保ジャパン復帰が絶望的なワケ

  3. 8

    “かつての名門”武蔵の長期低落の深刻度…学習塾「鉄緑会」の指定校から外れたことも逆風に

  4. 9

    石丸伸二陣営に都知事選での公選法違反疑惑…矢面に立たされた渦中の「T氏」の正体と釈明

  5. 10

    橋本環奈「おむすび」浮上の足を引っ張るギャル衣装のダサさ…「カムカム」「ばけばけ」も逆風に