著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

錦織圭は相手を勢い付ける“栄養剤” 脱却に必要なものとは

公開日: 更新日:

 これから本格的テニスシーズンだというのに、錦織圭への不安が渦巻いている。クレーシーズン最初のモンテカルロは初戦で格下ピエール・エルベールにストレート負け、今季の成績はトップ10から陥落した。

 エルベールは強豪フランスの伏兵だが、その前のマイアミでは無名のドゥサン・ラヨビッチ(44位)に、その前にはフベルト・フルカチュ(77位)に2度続けて負けた――これではナダルやジョコビッチに勝てというのも無理な話だろう。

 面白いことに錦織に勝った相手は勢い付く。誰も名前すら読めなかったフルカチュ(Hurkacz)は、そこからランキングを22も上げてトップ50目前に。ラヨビッチは次のモンテカルロ・マスターズで初の決勝進出を果たした。実はこれ、いまに始まった現象ではない。

 フェデラーは2年前の全豪オープン4回戦で錦織をフルセットの末に逆転して自信を取り戻し、5年ぶりのメジャー優勝を果たした。同じく17年のグリゴール・ディミトロフは開幕戦のブリスベン決勝で錦織を倒して世界3位まで上り、ツアーファイナルも制覇している。ジョコビッチにしろ故障明けの昨年のウィンブルドン、全米、今年の全豪と、優勝したメジャー3大会はいずれも錦織戦で弾みをつけた……錦織戦は“栄光へのおいしい懸け橋”のようである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」